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	<title>利己的利他主義研究所</title>
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	<description>裏切りの中から協力が生まれる仕組み</description>
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		<title>フォーク定理（１）</title>
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		<pubDate>Fri, 14 Oct 2011 16:08:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>経済調査員</dc:creator>
				<category><![CDATA[一般論]]></category>

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		<description><![CDATA[フォーク定理は、利己的利他主義の核心、社会秩序の根底となる定理です。フォーク定理は、非協力ゲーム理論の定理であり、入門教科書岡田(2008)で易しく解説されています。きちんとした証明は、少し難しい教科書岡田(1996)第 &#8230; <a href="http://ippan.kozjim.com/archives/31">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>フォーク定理は、利己的利他主義の核心、社会秩序の根底となる定理です。フォーク定理は、非協力ゲーム理論の定理であり、入門教科書<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4641123624/">岡田(2008)</a>で易しく解説されています。きちんとした証明は、少し難しい教科書<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4641067945/">岡田(1996)</a>第六章を参照。</p>
<p>フォーク定理は、裏切り者には仕返しするぞ、と脅すことで、裏切りを牽制しあい、その結果、互いに協力しあう均衡が生まれる。その条件を示す定理です。重要なポイントは次の３点です。</p>
<p>（１）最終回があると裏切り合いになります。無期限繰り返しゲームでなければなりません。</p>
<p>最終回で裏切られても、それで終わりなので、裏切り者に仕返しすることはできません。仕返しの脅しで裏切りを牽制できないので、裏切り合いになります。最終回の直前の回は、次の最終回で裏切り合いになることは分かっているので、やはり裏切り合いだけが均衡になります。その前の回も、そのまた前の回も、裏切り合いになります。この調子で全ての回が裏切り合いになります。このような推論を「後ろ向き帰納法」といいます。協力し合う均衡が生まれるためには、最終回があっては駄目だということです。無期限繰り返しゲームでなければなりません。</p>
<p>世界が終わる日には社会秩序が崩壊する、というのは予想できるでしょう。社会秩序を破っても制裁を加えられることがないので、社会秩序を守るインセンティブはありません。みな好き勝手に最後に日を生きるでしょう。最後の日の人類が滅亡する前の日も社会秩序は崩壊します。みな好き勝手に生きます。世界の終わりの日が遠い未来であっても、その日が何時か分かっていると、後ろ向き帰納法により社会秩序は崩壊します。現実に社会秩序が保たれているのは、世界の終わりが何時来るか分からないからです。</p>
<p>二千年前のローマ帝国で、ある新興宗教が、社会秩序の崩壊を願って、近いうちに世界の終わりが来るぞ、というホラ話を創りました。だから信者の皆さんは社会秩序に従う必要はありません、というロジックです。それだけでは教団内部の秩序も保たれなくなるので、ホラにホラを重ねます。この世界が終わった後は新しい世界が始まります、教団に反する者には最後の審判が下って神罰を受けます、というホラ話です。実にフォーク定理に沿った宗教です。結局、世界の終わりは来ませんでしたが、この新興宗教は信者を増やしていって、ついにはローマ帝国の国教になってしまいました。</p>
<p>無駄話が長くなったので続きは次回の投稿で。</p>
<p>続きの予定<br />
（２）将来をあまり考えないと、裏切り合いになります。<br />
（３）協力する均衡は複数均衡の一つです。裏切り合いも均衡として残ります。</p>
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		<title>互恵＠進化論</title>
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		<pubDate>Mon, 03 Oct 2011 15:17:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>経済調査員</dc:creator>
				<category><![CDATA[社会生物学]]></category>

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		<description><![CDATA[利己的利他主義は、進化論でいうところの互恵に相当します。 進化論の互恵とは、自分の適応度（生存可能性）を一時犠牲にして相手の適応度を上げる、という利他行為を互いにやりあうことで、結果として互いに適応度を上げることです。二 &#8230; <a href="http://ippan.kozjim.com/archives/30">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>利己的利他主義は、進化論でいうところの互恵に相当します。<br />
進化論の互恵とは、自分の適応度（生存可能性）を一時犠牲にして相手の適応度を上げる、という利他行為を互いにやりあうことで、結果として互いに適応度を上げることです。二つの個体の間の互恵を直接互恵、多数の個体が仲間内で互恵するのを間接互恵といいます（<a href="http://www.google.com/m/url?ei=PKqJTuiPJ4vTkgWjngE&amp;q=http://www.ped.fas.harvard.edu/people/faculty/publications_nowak/Nowak_Science06.pdf&amp;ved=0CB4QFjAC&amp;usg=AFQjCNHaEWsR29ouhHLZ5j6nJTVqf8SYDA">Nowak 2006</a>）。なお、日本の文化人類学では互酬と訳されますが、原語は同じreciprocityで、訳が違うだけです。</p>
<p>進化論の考え方では、遺伝子は利己的なのが当たり前で、裏切りがごく普通です。その中で、他人どうしが互恵するのは、稀有な現象であり、特別な説明を要します。互恵が進化するための基本戦略は、仲間を助けること、仲間を助けない裏切者を仲間外れにすること、です。この場合、仲間や裏切者の顔を覚えておく必要があり、それ相応の記憶力が必要です。また、裏切り行為を直接目撃してなければ、噂話で聞かないといけません。そのためには言語が必要です。顔を覚えたり、裏切り者の名前を噂したりする。こんな芸当ができる生物は地球上で人類ぐらいしかいません。</p>
<p>互恵は、記憶力によらなくても、お金によっても可能な場合が多々あります。なぜか生物学者は殆ど言及しませんが、現代社会で広く行われている互恵は、お金を通じて行われます。お金を稼ぐために働く行為、また、お金を払って他人の働いた成果を頂く行為は間接互恵です。お金それ自体は無価値ですからね。無価値なお金を媒介にして有益な財やサービスを贈与しあう間接互恵をやってるわけです。これはニューマネタリストのマネー本質論です。お金は裏切り者を記憶することの代替品、「マネーは記憶」（Kocherlakota,&#8221;Money is Memory,&#8221;1998）といわれる由縁です。マネー本質論と互恵の進化論は通底する議論なのです。</p>
<p>しかし、互恵の進化論は人類の現代社会に応用できない、というのが私の直感です。 これには目的の概念が絡んできます。 現代社会における互恵は、お金を媒介するほかは、多くの場合、企業や国家などの仲間内で行われます。これら企業や国家は特定の目的のために組織された団体です。社会学では目的社会ともいいます。狩猟採取時代は目的社会なんかありませんでしたが、現代では目的社会がとっても重要です。目的の概念をまったく排除するのが進化論ですから、進化論の互恵概念では目的社会をカバーできない。現代社会を扱えないのです。進化論が対象とする人類社会が、狩猟採取社会に限られているのは、これが目的社会ではないからです。目的社会をカバーするには進化論ではダメなのです。</p>
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		<title>フォールト・ラインズ</title>
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		<pubDate>Mon, 03 Oct 2011 11:55:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>経済調査員</dc:creator>
				<category><![CDATA[マネタリー経済学]]></category>

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		<description><![CDATA[ラジャン「フォールト・ラインズ」は、去年、フィナンシャルタイムズの年間ビジネス書大賞（Business Book of the Year 2010）を穫った本です。著者のラジャンは元IMFチーフエコノミストにして現シカゴ &#8230; <a href="http://ippan.kozjim.com/archives/20">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ラジャン「フォールト・ラインズ」は、去年、フィナンシャルタイムズの年間ビジネス書大賞（<a href="http://www.ft.com/intl/indepth/business-book-award-2010">Business Book of the Year 2010</a>）を穫った本です。著者のラジャンは元IMFチーフエコノミストにして現シカゴ大学教授、ファイナンス論の大家であり、金融危機を事前に予言していたことで有名です。そんなラジャンが金融危機の原因について書いたこの本は、世界中で大絶賛されました。</p>
<p>しかし敢えて物申したい。ラジャンが金融危機の原因の一端をテイルリスクに帰着させているのは誤りだと。前の投稿で書きましたが、金融危機は、テイルリスクみたいに、与えられた発生確率で発生するものではない。必然です。</p>
<p>ラジャンは、一方で、金融危機の原因の一端をモラルハザードやエイジェンシー問題に帰着させています。これは、ファンドマネージャーや銀行経営者が自らリスクを負わないことをいいことに適当やってきた、という問題です。資金提供者に対する一種の裏切り行為でありまして、本ブログのテーマと大いに関係するところであります。この点に関するラジャンの見解には大いに賛成します。</p>
<p>しかし、テイルリスクとモラルハザードは両立しません。与えられた確率で発生するテイルリスクの前提は、みんなが誠心誠意義理堅く行動することです。モラルハザードがあるならば、テイルリスクの前提が吹っ飛びます。ラジャンは一方でテイルリスクに言及しながら、他方でモラルハザードにも言及する。モラルハザードを甘くみている証拠です。</p>
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		<title>金融危機の原因</title>
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		<pubDate>Mon, 26 Sep 2011 13:18:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>経済調査員</dc:creator>
				<category><![CDATA[マネタリー経済学]]></category>

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		<description><![CDATA[金融危機の原因は、テイルリスクがたまたま発生したことである、という見方がありますが、こうした見方は間違っていると思います。 テイルリスクとは、ごく稀にしか発生しないけれど、発生するときにはドカーンと大きく発生するリスクを &#8230; <a href="http://ippan.kozjim.com/archives/17">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>金融危機の原因は、テイルリスクがたまたま発生したことである、という見方がありますが、こうした見方は間違っていると思います。<br />
テイルリスクとは、ごく稀にしか発生しないけれど、発生するときにはドカーンと大きく発生するリスクをいいます。東日本大震災の原因となった３１１大地震はテイルリスクの典型です。</p>
<p>
金融危機の原因をテイルリスクに求める見方では、「一件一件の債務不履行は確率的に発生する。債務不履行がいくつも立て続けに起こらない限りリスクが表面化しない仕掛けの証券をつくる。債務不履行が立て続けに起こる確率は非常に小さいので、この証券のリスクはテイルリスクである。先般の金融危機はそのテイルリスクが発生したのだ」という説明になるわけです。この説明の前提は「債務不履行は確率的に発生する」という理解に基づいています。ここに間違いがあります。 </p>
<p>
債務不履行が確率的に発生するためには、債務者が誠心誠意返済に努め、やむを得ない事情が生じた場合にだけ債務不履行する、ということが大前提です。債務不履行を行うことで債務者が得する機会があっても、債務者は決して債務不履行を行わない、という義理堅い債務者をイメージしています。どこの星の話でしょうか？  地球人はそれほど義理堅くありません。米国でサブプライムのローンを借りた債務者は、債務不履行で得する機会があるならば、どしどし債務不履行を行います。これを戦略的債務不履行といいます。ギリシアの国民は財政再建に反対してデモを行います。財政再建するな、外国から追加で金を借りろ、借りられないなら債務不履行しろ、と要求しているわけです。これは誠心誠意借金返済に努める姿ではありません。 </p>
<p>
債務不履行は確率的に発生するものではない、意図的に発生するものです。合理的で利己的な人は、債務不履行で得するならば必ず債務不履行します。戦略的債務不履行です。戦略的債務不履行を防ぐには、債務不履行を行った債務者が損するような仕掛けが必要です。その仕掛けがない限り、債務者は債務不履行するし、債権者はお金を貸さなくなります。これが金融危機の正体です。 </p>
<p>
債務不履行のような裏切りは確率的に発生するイベントではありません。裏切りを抑制する仕掛けがない限り、裏切りは必然です。</p>
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		<title>ニューマネタリスト</title>
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		<pubDate>Thu, 22 Sep 2011 09:57:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>経済調査員</dc:creator>
				<category><![CDATA[マネタリー経済学]]></category>

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		<description><![CDATA[ニューマネタリスト（new monetarist）は、最近旗揚げした経済学派です。従来は、「マネーの基礎研究」（Kocherlakota 2005 ,  [pdf] ）とか、「マネーのミクロ的基礎付け」（Shi 2006 &#8230; <a href="http://ippan.kozjim.com/archives/12">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ニューマネタリスト（new monetarist）は、最近旗揚げした経済学派です。従来は、「マネーの基礎研究」（<a href="http://ideas.repec.org/a/ier/iecrev/v46y2005i2p715-729.html" target="_blank">Kocherlakota 2005 </a>,  <a href="http://minneapolisfed.org/research/QR/QR2912.pdf" target="_blank">[pdf]</a> ）とか、「マネーのミクロ的基礎付け」（<a href="http://ideas.repec.org/p/tor/tecipa/tecipa-211.html" target="_blank">Shi 2006</a>,<a href="http://repec.economics.utoronto.ca/files/tecipa-211-1.pdf" target="_blank">[pdf]</a>）とか呼んでいましたけど、ウィリアムソンとライトがニューマネタリストを自称してこれをサーベイする論文（<a href="http://ideas.repec.org/p/pra/mprapa/21486.html" target="_blank">Williamson and Wright 2010</a> <a href="http://research.stlouisfed.org/publications/review/10/07/Williamson.pdf" target="_blank">[pdf]</a>、<a href="http://ideas.repec.org/p/pra/mprapa/21030.html" target="_blank">Williamson and Wright  2011</a> <a href="http://mpra.ub.uni-muenchen.de/21030/1/MPRA_paper_21030.pdf" target="_blank">[draft pdf]</a>）を発表したので、この名が定着しそうです。ウィリアムソンは 「ニューマネタリスト経済学」と題して<a href="http://newmonetarism.blogspot.com/" target="_blank">ブログ</a>を開設して、布教に励んでいます。<br />で、なんでニューマネタリストが利己的利他主義に関係するかというと、ニューマネタリストが「制限された約束（limited commitment）」を共通の基盤とするからです。ニューマネタリストの一人であるAndolfattoの<a href="http://andolfatto.blogspot.com/2010/08/asset-shortages-and-price-bubbles-new.html" target="_blank">ブログ記事</a>によると、制限された約束はニューマネタリストに共通するフリクションだそうです。制限された約束とは、裏切ることができない約束を結べないという意味で、要するに、裏切っちゃうかもしれない、ということです。貸し借りの約束は裏切られるの結べない、で、お金が約束の代替品として流通します。債務不履行だとか贋作だとか窃盗だとか、きな臭い話が盛り沢山です。ここらの話はおいおいと。</p>
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		<title>裏切りの中の協力</title>
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		<pubDate>Wed, 21 Sep 2011 14:58:44 +0000</pubDate>
		<dc:creator>経済調査員</dc:creator>
				<category><![CDATA[一般論]]></category>

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		<description><![CDATA[人は他人を裏切ります。裏切る能力を持っています。債務不履行、贋作、窃盗。ゲーム理論でいえば非協力ゲーム、マネタリー経済学でいえば制限された約束の状況です。こうした状況では、市場均衡は非効率的です。市場を効率性に導く見えざ &#8230; <a href="http://ippan.kozjim.com/archives/8">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>人は他人を裏切ります。裏切る能力を持っています。債務不履行、贋作、窃盗。ゲーム理論でいえば<u>非協力ゲーム</u>、マネタリー経済学でいえば<u>制限された約束</u>の状況です。こうした状況では、市場均衡は非効率的です。市場を効率性に導く<u>見えざる手</u>は、 人を裏切る能力を持たない誠実な人々のあいだでしか働かきません。相互不信の中から協力が生まれるには仕掛けが必要です。所有権、お金、信用。協力を促す仕掛けを考えるのが本ブログの目的です。</p>
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